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歯石により歯槽骨が破壊されて、口と鼻が通じてしまったワンちゃんの治療

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歯石により歯槽骨が破壊されて、口と鼻が通じてしまったワンちゃんの治療

2016.03.18

フジタどうぶつ病院です。

久々の投稿になってしまいました。

今回は歯石が溜まったことで、歯槽膿漏から口鼻樓(口と鼻が通じること)になってしまったワンちゃんのことについて書きます。

以前から歯石が溜まりやすく、一度歯石除去の処置はしたのですが、その後のケアが思わしくなく放置したことで歯槽膿漏が進行してしまいました。

歯石は案外軽く考えられがちですが、色々と大変な病気につながることが少なくありません。歯石は細菌の塊であるがゆえに炎症を起こしたり、血の塊(血栓)の原因になったりします。炎症は歯の土台となっている骨(歯槽骨)を溶かしてしまいます。また血栓は血流にのって全身に流れてしまい、細い血管に詰まってしまいます。腎臓の血管は最も細い血管の一つで、そこに詰まってしまうと腎不全に繋がります。

今回の症例は、歯槽骨が溶けて口鼻樓になったワンちゃんです。最近クシャミをして時々鼻水が出るとのことで来院されました。診察すると、かなりの歯石が付いていたので、まず一番に歯石による口鼻樓を考えました。案の定、写真の矢印に示されるように、犬歯の後に穴が開いてしまって管が入って鼻腔にまで達していました。ここから液体を入れると鼻の穴から液体が出てきます。こういうワンちゃんは食べたものが鼻に入ってしまい、それが鼻腔の炎症を引き起こし、クシャミや膿性の鼻水を出します。

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治療法は歯槽膿漏の原因になっている歯を抜き開いてしまった穴を周りの歯茎の肉(歯肉)で閉じるというものです。

下の写真が歯を抜いた後の穴です。ポッカリと穴が開き、光で照らすと鼻粘膜が見えてしまいます。

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この後、周りの歯肉を骨から剥がし、穴を閉じて縫合し、終了です。

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なかなか時間のかかる手術でした。

たかが歯石と思われがちですが、口鼻樓、腎不全、心臓病の原因になってしまうことが少なくありません。それほど歯石が付いていない場合はそれ以上付かないようにケアすることが大事ですし、かなり付いてしまっているワンちゃんはできるだけ早く歯石を取ることが大切です。

ワンちゃんの口臭や歯石が気になる飼い主さんはお気軽にお問い合わせ下さい。