横隔膜ヘルニアの子猫(続編1)
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2022/02/02
症例報告
こんにちは、フジタどうぶつ病院です。
前回報告させていただいた横隔膜ヘルニアの子猫の続報です。点滴しながら夜までICUに隔離して、手術を行いました。破れてしまった横隔膜を塞ぐ手術です。子猫ということと、かなり時間が経過してしまって衰弱しているので、かなり危険性がある手術です。呼吸を管理しながら慎重に麻酔を行いました。
開腹して胸腔側を見た写真が下のものです。
黒の矢印が胸、黄色の矢印が破れた横隔膜、青の矢印が横隔膜が破れて胸腔内が見えている状態です。
横隔膜ヘルニアの場合、ほとんどが横隔膜の途中から破れるのではなく、胸壁から横隔膜が剥がれてしまっています。この子猫もそうでした。手術は横隔膜と胸壁を縫い合わせます。身体自体が小さいのでかなり細かい作業になりますので、神経を使いました。ただ状態が良くないからゆっくりはしていられないので、できる限り早く縫合しました。なんとか手術はうまくいきました。しかし肺は肝臓や腸で圧し潰された状態なので十分に膨らむには時間がかかります。引き続きICUの中での入院が必要になります。術後の様子が下の写真です。まだぐったりしてる状態です。
この状態が2日くらい続きました。
この続きはまた次回に譲ります。
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